初恋はレンタル彼氏
誰かの笑い声が、もしかしたら私のことを笑っているんじゃないかって思ってしまう。



「高坂!次走るから、そこどいて保健室に行きなさい」

「あ…すいません」


先生に注意されちゃった…

余計恥ずかしい…



「よっ…と」



私が立ち上がろうとした時…





ふあっと体が宙に浮いた…




「玲っ」


気がつくと、私は玲に抱っこされていた。

周りはそんな私たちを見て、キャーキャー言っている。




「お、おりるっ」

「…歩けんのかよ」

「大丈夫っ」


足をバタバタさせると、玲は私をそっとおろす。

そして、玲は私の手を引いて保健室に連れていってくれた。






「あら大変!結構派手に転んだわね。とりあえずケガしたところを洗ってきてくれる?」


保健の先生にそう言われ、玲と外の水道に洗いに行く私。





「足から洗うか。靴脱いで」

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