千の夜をあなたと【完】




リカードは言い、エスターの顔を見た。

エスターは二人の話を聞いた後、軽く頷いて口を開いた。


「では私は、その間に『氷眼の狂剣士』を捕らえる策を考えるとしましょうか」

「すまないな、エスター卿」

「いえ、私で力になれることであれば、何なりと仰ってください」


にこりと笑いエスターは言う。

どこか底知れぬ深さを感じるアンバーの瞳に、リカードは心の奥で何かが引っかかるのを感じながらも、軽く頷いた。



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