千の夜をあなたと【完】
「そんなにあいつがいいわけ? ……お前がこんなに残酷な女だったとはね……」
「……っ……」
「お前はなぜそんなに残酷になれる? ……俺が、どんなに……っ」
イーヴは切なげな声で叫ぶように言う。
言葉とともに、レティの体がイーヴの体の下に引き寄せられる。
何も遮るもののない足の間に、熱くて固いものが当たる。
レティは声にならない悲鳴を上げた。
「お前など……地獄に堕ちろ」
イーヴの掠れた声とともに、レティの体を灼熱が引き裂いていく。
それはめり込むように強引にレティの足の間に埋められていく。
レティはそのあまりの痛みに絶叫した。
「ぃや――――っ!!」
全く解されておらずほとんど潤っていないそこは、ミシミシと音を立てるように無理やり引き裂かれていく。
――――この世のものとは思えない苦痛。
痛みに気が遠くなる。
肉体の痛みと、心の痛み……。
レティは呆然と涙を流しながら、イーヴの体の下で放心したように宙を見つめていた。