千の夜をあなたと【完】





でもイーヴから離れることも、できない……。

自分が背を向ければイーヴはひどく傷つくだろう。


どうすれば、いいんだろう……。


イーヴは5月中旬に戻ってくる。

もう、あまり時間はない。

もしイーヴのもとを去るなら、その前にここを出て行かねばならない。

顔を見たら傍に居たくなるからだ。


レティは涙に滲む目元をぐいと拭い、大きなため息をついた……。


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