千の夜をあなたと【完】
「毎日、エインセルで手紙を送るから。お前も毎日、俺に手紙を書くこと。一日たりとも欠かすなよ?」
「……えっ」
「一日でも来ない日があったら、速攻でお前のところに行くから。わかった?」
どうやら自分はイーヴの信頼を損ねたらしい。
これまでのことを思えば、イーヴがそう思うのも仕方がないことではあるが。
でも……
胸を覆っていた不安はイーヴの言葉ですべて消えていった。
――――二人の未来。
心の底から願っていたことが、現実になる。
胸の奥から嬉しさがじわりと湧き上がる。
レティは涙に滲んだ目をぐいと拭い、笑顔でイーヴを見上げた。