見つけた。
あたしの手を強く握ったまま、ソノはゆっくりと話し始めた。




「俺はケダモノ。俺は死んじゃった。俺は君のことが好きだった。」



…死んじゃった?



「ソノは死んだの?」



嘘だ。



だってソノは目の前で動いてる。




「不思議そうな顔だね。嘘じゃない。俺は死んでる。そしてもうすぐ行かなきゃならない。その前に君に会いたかった。六年という短い生涯で一番好きだった君に。」




ソノはあたしを抱き締めた。





















「もう、いいよ」
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