神様さえも朽ちらせる忌わしき呪物

 「はいはい。ロンって本当に口うるさいよね。だからよくシャクとぶつかるのかな」

 「我はあなたのことを思って」

 「はいはい。腕見せてよ。骨折してるんでしょ?よく片手で戦えたね。痛くないの?」

 「いでででで!」

 振り返ったロキにグッと腕を掴まれた龍雨が叫ぶ。

 「掴むな!」

 「あ、なんだやっぱり痛いんだ。後で直してあげるね。一年後くらい先だけど」

 「遅っ!既に完治してますよ、それ」

 「大丈夫大丈夫。何度でも骨折するでしょ?」

 「怖っ!」

 
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