神様さえも朽ちらせる忌わしき呪物

 会わなければ良かった。

 死を背負うことは、ミッシェルも知っていたはずだろう。

 重く、深く、辛い。

 それでもなお、マスターに自分の死を背負わせるだなんて。

 靴でミッシェルの顔を踏みつけ、腰に下げていた剣をミッシェルに突き立てた。

 死んでいる。

 死んでいるけど、もう一度この手で殺しておきたかった。

 
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