神様さえも朽ちらせる忌わしき呪物

 「ねぇ、認めなよ。その力は人を殺し、君は人を殺せるんだ」

 どうしてこの人はこんなに酷いことばかり言うのだろうと思った。

 化け物になることを恐れない人はいないというのに。

 ロキは笑顔を無表情に変え、立ち上がりゆっくりとミッシェルに近づいてくる。

 ロキが一歩前へ進むたび、ミッシェルが一歩下がる。

 
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