神様さえも朽ちらせる忌わしき呪物

 怒りのオーラは兵士達には伝わらないらしく、向かってくる。

 『右翼の天罰、左翼の裁き、天誅の稲妻』

 向かってくる兵士は、ロキの発する不思議な声色の呟きにより蹴散らされていく。

 「…っマスター?」

 そんな、怒りを漂わせたロキの存在を察し、シャクナが振り返った。

 そこには整った顔を血に汚すロキの姿。

 「…ダメだね。何度やっても、人の恐怖は深くて」

 壊れそうだよと呟くように言ったロキが、向かい来る兵士を睨んだと同時に兵士達の胴体が切り離される。



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