神様さえも朽ちらせる忌わしき呪物

 「君の恐怖の原因は、自分の心を認めないこと。だから、認めた君の心は僕が食べた」

 「え」

 食べた?

 食事のように心(ハートの形をした赤色のガラス)を食べるロキの姿をイメージしたミッシェルは、龍雨に笑われた。

 
 「感情を、だ。恐怖と言う感情丸ごと主が背負ったんだ」

 龍雨の説明を聞いてもそれがどういう意味か、ミッシェルにはわからない。

 

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