キウイの朝オレンジの夜


 何とか・・・・なる、んだろうか。

 そう言えば、玉砕って玉が砕けるって書くんだよね。・・・玉緒、砕ける・・・。

 自己嫌悪で泣き出した菜々を更に慰めてから、あたしは彼女を部屋に突っ込んで同室の女の子に「泣き上戸なの」と説明してあとを任せ、自分の部屋にフラフラと戻った。

 ドアを閉めてからぼんやりと考える。

 ・・・・今晩、一人部屋で良かった・・・。

 夕波さんと同室だと泣けない。

 なんて情けない、あたし。自分で告白もせずに勝手に自滅だ。

「・・・ふ・・・」

 ぼたぼたと涙が落ちだした。あたしは明りも付けずにそのままで泣く。声は出さずにしゃがみ込んで涙を落とした。

 鼻が詰まって呼吸が出来ない。ぐっと両目をきつく閉じた。


 ああ――――――――――・・・どうしたらいいんだろう、これから。

 明日の朝は?

 その次に支部で会うときは?

 何も起こらずにスルー出来るだろうか?

 そんなの無理だ。こんな状態では――――――――――


 チャイムが鳴った。



< 181 / 241 >

この作品をシェア

pagetop