キウイの朝オレンジの夜
その言葉に更にまた目つきを厳しくして、梅沢さんは怒鳴った。
「やかましい!あんたは今、全世界の女性営業を見下してバカにしたのよ!」
「――――はい?」
彼女が手に握り締めていた丸めた雑誌(多分、これで男を殴ったのだろう)を眼鏡の男性が後ろから取り上げて、ため息を吐きつつ言った。
「落ち着けって梅沢。大体これは、俺の雑誌だ」
「亀山!靴脱いで!」
「あん?」
「それで信田をもう一度殴ってやるー!」
信田と呼ばれた男はビビって後ずさり、何なんですか!?と叫ぶ。
亀山さんと呼ばれた男性はゆったりと梅沢さんと男の間に自分の体をいれ、うんざりした顔でそれぞれに言った。
「・・・だから、落ち着いてくれ、梅沢。信田、お前この人に謝れ」
いきなり指名されてあたしは顔を上げる。いかんいかん、完全に傍観者になっていた。
「はい?」
信田という男は膨れっ面になった。
「何で俺が」