変わった同居人


考えても仕方ない。


顔を上げて淡島さんを見ると、淡島さんは目を大きく見開いて固まっていた。




「あ、淡島さん……?」




「希。」




緊張をはらました声だった。


一体淡島さんは何を言う気なんだろう?




「…俺の場合もか?」




「え―――………………っ!!」




最初は分からなかったけれど、今気づいた。


淡島さんだって公園でいきなり声をかけてきてくれた人だ。
自分と樫木君が重なったのだろう。
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