変わった同居人


「希…「淡島さん。」




続きを遮り、私は言った。




「この世で一番の怖い時って分かりますか?」




お金に困った時?


絶望しか見えない時?


夢を諦めてしまった時?



「…………」




―――――――――違う。




「――誰にも必要とされていないことに気づいた時ですよ。」




私は、笑って言った。


そうでもしないと自分自身を保てそうになかった。
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