変わった同居人


「希ー…参考書選び、付き合って?」




放課後、またもや私の前に樫木がやって来た。




「ごめん、無理。」




忙しいから。




「んじゃ10分で良いから!!」




それ、私が付き添う意味あるのだろうか?




「タマが散歩待ってるから。ゴメンね。」




タマは散歩が大好きである。




「あのさ、あのさ、その散歩って俺も一緒に行って良い!?」




「……参考書選びは?」




「んなの希を誘うための口実に決まってんだろーが!!
たまには受験生も息抜きが欲しいんだよ!!切実に!!」




――…何で私は逆に責め立てられているのだろうか?


やっぱり理解出来ない。
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