変わった同居人
「ケーキ、とても美味しかったです。
ごちそうさま。」
「たまには悪くないな。」
何だか今日は胸がほっこりしている。
…コレは何て表現すれば良いのだろう?
「淡島さん。」
「どうした?」
また声に出してしまったのか。
「あ、いえ…ごめんなさい。何でもないです。」
本当に申し訳ない。
「言いたいことがあるなら言って欲しい。」
………本当に下らない考えなのに。罪悪感が生まれる。
「……ただ……名前を呼びたかっただけなんです。
本当にごめんなさい!!」
何でか分からないけれど。無性に呼びたくなったのだ。
頭を下げる私に淡島さんはそうかと一言だけ言うと自室に行ってしまった。