変わった同居人
真相


「………そういうことか。」




「すみませんでした。」




「…謝らなくていい。
けど、突き飛ばされた時は本気で焦ってた。」




焦る?




「自分が嫌われたと思っていた。」




「そんなこと……!」


「分かったから、もういい。」




淡島さんは優しくいつものように微笑んでくれた。


久しぶりに見たな…この笑み。




「淡島さんは…さっきどうしてあんなことを……?
やっぱり私の―――…」




兄だからですかとは聞けなかった。


言う度に何か重いものがのしかかってくるのを感じる。
< 320 / 355 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop