ヘタレ少年と恋模様
「いや、土下座したい気分なんだ今は」
「す、すみません」
むしろこっちが耐え難い。
だから土下座なんて止めてくれ!
「それとお前ら」
急に低くなった少女の声にビクッと肩を震わせる。
恐い。やっぱりこの恐さが不良ってことだな。
少女は後ろで肩を震わせてる金髪少年二人を振り返った。
「知ってて黙ってたな」
「だ、だって…ぶははは!」
金髪少年1号(短髪、爽やか)が思いきり吹き出す。
ちなみに金髪少年2号(たぶん外人)は必死に耐えている。
「お前ら、どういうつもりなんだ」
そう言って少女は立ち上がり、部屋の隅から木刀のようなものを取り出した。
まさかケンカ?
おいおい、やめてくれよ……。
俺、泣いちゃうぜ…?
ん?木刀?
もしかして、これが噂の刀ってことか?
誰だよ変な噂流したの!
あ、俺の幼なじみか!
少女は金髪少年二人に近づいていくと、振りかぶってスネを打った。
「いってー!」
そういって叫ぶ金髪少年1号。
危うく逃げそびれた金髪少年2号も木刀の餌食にあい、静かに震えている。