ペーパースカイ【完結】
「苺、今日はバイト休んで私の部屋で寝てなね。

それから、帰りたくなかったら、いつまででも家にいていいから。

ね?お父さん」

「ああ。

今はとにかく家でゆっくり休みなさい、苺ちゃん。遠慮はいらないよ」

私とお父さんの言葉に、こくりこくり。

携帯にぶら下がったテディベアを指で微かに触りながら、苺は静かに頷いた。

ねぇ、お母さん。

お母さんがもし生きていたら、今の苺になんて言ってあげる?

私は、苺の力になりたい。

苺を支える事ができるなら、なんでも全部やってあげたい。

でも、どうしたらいいのか、わからないよ。

なんて言ってあげればいいの?

私は、何をしてあげられるの?

お母さん…………
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