ペーパースカイ【完結】
「なんでもない」

という言葉を、少なくとも二度は聞いたような気がする。

私はその度、深く追求しようとはしなかった。

芳明の笑顔はいつもとまったく変わらない柔らかさだったし

あまりしつこくしても良くないかなって思ったから。


だけど、今思えば私はどこかで無意識に恐れていただけかも知れない。


ただの、自己保身だったのかも知れない。

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