ペーパースカイ【完結】
職員室につくと、ちょうど芳明が出て来るところにかち合った。
『聞こう。でも、なんて?』
胸がドキドキした。ゆっくり近づいていくと、芳明が私に気づき
目を見張った。
手には何かの紙を数枚持っている。
「憧子…」
「それ、…何?」
「………」
いたずらが見つかった子供のような目をして、芳明はその場に立ち竦んだ。
「それ、なんの紙、なの?」
「…ごめん」
何が?と問い返すより早く、観念したように芳明がつぶやく。
「俺、転校するんだ」
「……え?」
「親が離婚したから。…母親の実家に行くんだ」
『聞こう。でも、なんて?』
胸がドキドキした。ゆっくり近づいていくと、芳明が私に気づき
目を見張った。
手には何かの紙を数枚持っている。
「憧子…」
「それ、…何?」
「………」
いたずらが見つかった子供のような目をして、芳明はその場に立ち竦んだ。
「それ、なんの紙、なの?」
「…ごめん」
何が?と問い返すより早く、観念したように芳明がつぶやく。
「俺、転校するんだ」
「……え?」
「親が離婚したから。…母親の実家に行くんだ」