ペーパースカイ【完結】
〈4〉苺:キラキラ・キッチン
「苺、起きて!!学校遅れるよ!!もう八時過ぎてるよ!!!」

「わぁっ!!マジで!?」

いつの間にか、輪子のベッドの中で眠ってたあたし。

慌てて飛び起きると、輪子がくすくす笑っている。

「あ…ん…?」

「うーそ!お母さんが、朝ご飯食べに降りてきなさいって」

泣きすぎて腫れぼったくなってるのがわかる、両目をこする。

「輪子のバカぁ~。超びびったじゃんかー!」

今日は日曜日。

輪子は、とっくに起きてたみたい。

くっきりと、いつものきれいな顔で笑ってる。

「輪子ママに、こんなブサイクな顔、見られたくないなぁ…」

とんとんと階段をおりながら、あたしは自分の頬を両手で覆う。

「大丈夫だってば。私と同じでもう慣れっこだよ、苺の泣き腫らした顔なんて」

うーん。それはそれでまた、恥ずかしいなぁ…。

「おはよう輪子、苺ちゃん」

輪子そっくりでスタイルのいい輪子ママが、台所に立っていた。
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