ペーパースカイ【完結】
あたし。

目一杯輪子ママのご飯を堪能しながら、思う。

何気ない親子の会話、笑い声。

暖かで、いい匂いがする明るい食卓。

あたしの家にはないもの全てが、輪子の家にはぎっしり詰まってる。

輪子だけじゃなくて輪子のお家も家族も、あたしの憧れそのものだ。

出来ることなら本当に「第二の娘」になって、ここで暮らしたいくらい。

「あ、そういえば苺ちゃん、昨夜お家には連絡したの?うちに泊まるって」

うぐ。

一瞬戸惑ってしまったあたしの代わりに、さっと輪子が答える。

「私が電話しといたよ。苺、早くに寝ちゃったから。ね?苺」

「う、うん!」

ナイスフォロー。さすが輪子ちん、愛してる!!
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