ペーパースカイ【完結】
うわ。この時間のバスじゃ、遅刻決定だな……。

ふぅ。小さく息をついた。

バスを降りたらもう一度、輪子に電話してみよう。

休み時間ごとに、電話してもつながらなかったら、放課後、山中君にも相談してみよう。

そうだ、それがいい。そうしよう。

やっと気持ちが落ち着いたあたし、ふっと窓の外を見た。

『次はE高校前、E高校前です』

…あれ!?

窓の向こう、歩道で立ち止まってる。

あれは…

山中君?

そして同じE高の制服を着た女の子が三人、山中君を囲んで、

何か話している。
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