金色の師弟
「口が悪いのは仕方ないからいいんです。直せとは言いません。でも、挨拶くらいは出来るでしょう?それくらいは口が悪くても、普通に出来るはずですよ」
ライラを睨み上げ、きつい口調で反論する隙を与えない。
ルイはいつのまにか握り締めていた拳を震わせる。
「……もったいないですよ。それだけのとこで、悪い印象を与えるなんて」
本当は、とても素敵な人なのに。
続けて吐き出された言葉に、ライラは僅かに頬を染め息を詰まらせた。
こんなにも誰かに思われる経験がなく、どうすればいいかわからないのだ。
俯いてしまったルイ。
何か、言わなければ。
そうは思うものの、ライラは言葉が出てこない。