金色の師弟

調子を合わせてきた男はただライラを睨み上げ、もう一方は恐怖に身体を震えさせた。

ノルンは剣を収めると、しゃがんだままのミーナの両肩に触れた。

「ミーナ様、後は彼らに任せましょう」

「………………はい」

ミーナは小さく頷くと、俯きながら立ち上がった。

そのままノルンに背中を押され、退室していく。

一度嘘を吐いた時点で、秘密があることは確定した。

では、それを吐かせるために今から少々強引な手段を取る。

ミーナの目の前で行うべきではないというノルンの気遣いは、正しかった。
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