金色の師弟

「馬でも借りていくか?」

アデルはじっとメモに並んだ食材の羅列を眺め、自分も付いていくような口振りでルイに尋ねた。

「え……?アデルさんも来る気……ですか?」

「何か不都合でもあるのか?」

当然のように答えられ、ルイは小さく首を振る。
一緒に行く気でいるアデルは、何を言っても付いてくるのだ。

「馬なら買い出し用に一匹いるから、その子を使ってくれていいわよ」

二人の仲を面白がっているマリーンとしては、アデルが付いていくことに反論などない。

「決まりだな」

そう言って笑うアデルが本当に楽しそうだったから、ルイは頷く以外何も出来なかった。
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