金色の師弟

ルイが城に戻るため振り返ろうとするが、アデルはその場を動かない。
帰ろうとしないアデルに、ルイは首を傾げる。
アデルはどこかを見つめながら、ぽつりと尋ねた。

「なぁ、ルイ」

「はい?」

「今日のパーティーでお前はどうするつもりだ?」

パーティーの話を聞いたとき、ルイは会場の護衛をする気でいた。
だが、ミーナがこのパーティーは山賊討伐に励んだ兵たちに対する感謝の意も籠めていると言ったため、メルディとシェーダの兵たちはパーティーに参加せねばならないのだ。
もちろん、強制ではない。
だが、護衛はオネストで行うため、ただ楽しんでくれればいいとミーナは考えている。

ミーナの計らいを、無下には出来ない。
美味しい料理もたくさん出るというので、ルイも参加することに決めた。
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