金色の師弟

カトルも若いながらメルディの実力者のうちの一人。
手合せをすれば、アデルがルイに教えた目的は大方掴めた。

「生き残るための剣術だよね、これ」

「あ、はい。アデルさんもそう言っていました」

カトルの指摘に、ルイは頷く。
そして、次に手合せをする者のために壇上を後にした。

「お疲れ!いい試合だったぞ」

入れ替わりに、中年の二人が壇上に上がった。
片手を挙げた二人に対して、年下であるルイとカトルは軽い会釈を返す。
カトルが石段に腰を下ろすと、ルイもそれに続いた。
団子に纏められた金糸の髪が激しい運動に乱れていたが、それすらもルイの活発さを表すようで見苦しくは映らなかった。
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