金色の師弟
少し前までは、幼さの抜けない少女であったが、今は女性としての一面が現れつつある。
女性の変化は力強く美しい。
そんなことを、カトルは思った。
そして、赤くなるルイが可愛くて少しだけ意地悪を言ってみる。
「でも、アデルさんは凄いなぁ。恋なんて興味もなかったルイを振り向かせるんだから」
「え?そ、その……」
「弓は無理だから、恋愛面での弟子にしてもらいたいくらいだよ」
楽しそうなカトルへと、ルイは鋭い視線を向けた。
しかし、真っ赤に染まった顔で睨まれても怖くはなく、むしろ微笑ましい。
ルイは口を直線に結ぶと、反撃の言葉を探して眉をしかめた。
しかし、効果的な反撃はルイの頭では一つも浮かばなかった。