金色の師弟

翌日、ルイはイアンから呼び出しを受けた。

王座の前に跪き、イアンが現れるのを待つ。

騎士が動かねばならないような問題が起きたのだろうか。

顔を伏せ、心配で心が一杯になる中、ほんの少しだけ期待が混じる。

そんな自分の浅ましさが嫌になり、ルイはきつく目を閉じた。

(なんか、最近、変)

今まではただアデルと会える日が楽しみだった。
新しい何かを掴みたいと、純粋な向上心がアデルを求めた。

今のルイのように、早く会いたいなどと考えたことはなかった。
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