☆消えてしまったわたしの赤ちゃん☆14歳の妊娠・・・ ~セックスを軽く考えないで~
『お母さん、泣かないで。』


美幸は言った。


『あたしはお母さんが笑ってる顔の方が好きなの。だからそんなに泣かないで。』




美幸の姿がふわーっと浮き上がったかと思うと、わたしの腕の中にすっぽりと入った。



目の前に美幸がいる。


わたしの腕の中に美幸がいる――。


美幸は小さなぽっちゃりした手で、わたしの顔をさわり、涙をふいた。


すると頬をつたって流れていた涙が、すーっと消えていった。



『ほら、これで涙はなくなったよ。』


美幸はそう言って、にっこり笑った。


『ありがとう。』


わたしもにっこり笑った。


そして腕の中の美幸を、優しく胸に抱き、すべすべの美幸のほっぺに自分の頬をそっと当ててみた。


『お母さん、美幸のこと、大好きだから。ずっとずっと大好きだよ。』


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