☆消えてしまったわたしの赤ちゃん☆14歳の妊娠・・・ ~セックスを軽く考えないで~
ベンチから立ち上がって、レストランへと向かうとき、わたしはあの家族連れのほうを見ないようにした。


もし見たら、また泣き出してしまいそうだったから。


泣くのは、一人のときだけにしよう・・・。


せっかく楽しい気分でいる梓の前で、泣くことなんてできない。




しかし剛の前では、涙を見せてしまった。


あのときは、どうしても涙をこらえることができなかった。


涙が溢れ出してきて、止まらなかった。


剛は当然、驚いたに違いない・・・。


突然、となりの人が泣き出したら、誰だって驚くから・・・。


普通なら、どうしたのと聞いたりするけれど、あえて涙の理由を聞こうとしなかった剛の心遣いが、わたしには嬉しかった。





高校で生まれた梓との絆。


友情の絆。


わたしはこの絆が永遠のものだと信じている。


そして梓との絆が、わたしともう一人の人との間に、新たな強い絆を生むことになる。


このときはまだ、知るよしもなかったけれど・・・。






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