☆消えてしまったわたしの赤ちゃん☆14歳の妊娠・・・ ~セックスを軽く考えないで~

夏休みは終わり、二学期を迎えた。


早起きして、電車で高校に通う日々が再び始まる。




つわりをこらえながら、学校に通った去年の二学期の初めのことが思い出される。


夏休みの終わりに内科で、妊娠していると告げられ、誰にも言うことができずに、一人で悩んでいた日々。


お母さんがわたしの様子がおかしいことに気づき、妊娠が発覚して、産婦人科に行って、初めておなかのなかの赤ちゃんのエコー画像を見たこと。


何もかもが、まるできのうのことのように思い出される――。




その後に起こったことを思い出すと辛い...。



それでも高校では、普段どおりに過ごさなければならない。


今までどおりに勉強しなければならない。



そして梓の前でも、いつもどおりにふるまわなければ。


梓はわたしの妊娠のことも、中絶のことも知らないのだから――。





二学期が始まってから、一週間近くたった日のことだった。


この日は、わたしの前の席はからっぽだった。


あのお姉系の麻里奈が珍しく学校を休んでいたのだ。


わたしは風邪でもひいたのかなと、そのときは軽く考えていた。



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