☆消えてしまったわたしの赤ちゃん☆14歳の妊娠・・・ ~セックスを軽く考えないで~
するとそのとき、先ほどわたしの方から握った手を、今度は剛が逆にぎゅっと握ってきた。


剛の手のぬくもりが伝わってくる。


わたしは勇気を出して、剛の目を見た。


彼は優しい目で、こちらを見つめている。


彼はうなずいてみせ、わたしに話をつづけるようにうながした。



「わたし・・・、中三のときに付き合ってた人がいたんだけど・・・。」


わたしは再び口を開くと剛に言った。


「その人との間に・・・、赤ちゃんができちゃって・・・。避妊とかしてなくて・・・。


それで・・・、赤ちゃん産みたかったんだけど・・・、みんなから反対されて・・・、自分ひとりじゃ育てられないってことが分かって・・・、


それで・・・、それで・・・・・、わたし・・・、赤ちゃん殺しちゃったの・・・・・。」


涙が目からこぼれ、わたしはすすり泣いた。


剛は手を伸ばして、わたしの髪を優しくなでてくれた。


「本当は・・・、本当は・・・、産みたかったのに・・・・・。赤ちゃんに・・・、すごく会いたかったのに・・・・・。


それなのに・・・、赤ちゃんは・・・、わたしのせいで死んじゃったの・・・・・・。」



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