☆消えてしまったわたしの赤ちゃん☆14歳の妊娠・・・ ~セックスを軽く考えないで~
「えへへ。ほんとに朝だと思った?」


わたしは笑った。


「こら、大人をからかうな!」


剛は子供を叱るように、わたしにそう言ったものの、すぐに笑い出した。


「まぁ、せっかくだから夕日を見てから帰るとするか。」


「うん、そうしようよ。」


わたしたちは沈みゆく夕日を眺めた。


朱色に輝くきれいな夕日。


夕日はまっすぐ海のほうへと沈んでいく。


海もだいだい色に染まっていく。




「あのさ、」


ふいに夕日を見つめていた剛が口を開いた。


「おれ、誰にも言っていないことがあるんだ。」


「誰にも言ってないこと・・・?」


わたしは夕日から目をそらし、剛のほうを見た。


「うん。おれのおふくろと身近な親戚しか知らないことなんだけど・・・。


というか、本当はおれ自身、知らないはずだったんだけど・・・。


おれ、もしかしたら、生まれてなかったかもしれないんだ・・・。」



「えっ・・・?」


わたしは剛を見つめた。


生まれてなかったかもしれないって・・・。


それって・・・。


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