☆消えてしまったわたしの赤ちゃん☆14歳の妊娠・・・ ~セックスを軽く考えないで~
その後、おふくろは今のおやじと結婚して、新しい家に引っ越して、梓が生まれた。


おれは最初はとまどったけど、梓が生まれてからは、新しい生活にも、新しいおやじにもなじんでいった。


おふくろは一度も、おれの出生について、話そうとはしなかった。


おれの本当の父親のことも。


おれはずっと、そのことが気になっていたけど、おふくろに直接聞くことはできなかった。


おれがこのことを知ったのは、18のときに、どうしても真実を知りたいって、おふくろの姉さん、つまりおれの伯母さんに頼んだからなんだ。」


「そう・・・だったの・・・・。」



初めて知った剛の出生のこと――。


剛のお母さんは、どうしても赤ちゃんを産みたくて、自分の夢を諦めて、両親を説得して、赤ちゃんを産む決心をした。


そして剛がこの世に生まれてきたのだ――。


「でももし、おふくろがおれを産まなかったとしても・・・、おれはおふくろを恨んだりなんかしなかったよ。」


剛は夕日を見つめながら言った。


「もし生まれていなかったら・・・、天国からおふくろを見守っていたと思う・・・。そしておふくろの夢を応援していたと思う・・・。」



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