☆消えてしまったわたしの赤ちゃん☆14歳の妊娠・・・ ~セックスを軽く考えないで~
「そうなんだ・・・。」


少しの間、沈黙が流れる。


「美里、ちょっと、こっちに来て。」


梓はそう言うと、わたしを近くの公園に連れて行った。



今は冬なので、公園の落葉樹の葉は、すべて落ちてしまい、木々の枝がむきだしになっている。


わたしたちは空いていたベンチに腰かけた。


「わたし、さっき、悪いこと聞いちゃったのかなぁ・・・?」


わたしはおずおずと梓にたずねた。


「美里は悪くないよ。美里は何も知らないんだから・・・。」


梓は言った。


「剛お兄さん、前の彼女と何かあったの・・・?」


「うん。もう四年も前のことなんだけど・・・、お兄ちゃん、彼女に裏切られたんだよね・・・。」


「えっ・・・?裏切られたって・・・。」


わたしは梓の言葉に唖然とした。


「わたしは詳しくは知らないんだけど・・・、お兄ちゃんの本当のお父さんって、うちのママを捨てたらしいんだ。」


梓は話した。


「だからお兄ちゃんは、絶対にそういう男にはなりたくないって思ってるみたいで・・・。


だからその彼女のことも、すごい大切にしてた。それなのに・・・、彼女のほうはお兄ちゃんを裏切った。」


「でも・・・、どうして・・・?」


< 237 / 392 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop