☆消えてしまったわたしの赤ちゃん☆14歳の妊娠・・・ ~セックスを軽く考えないで~
「その彼女、本当は元彼に未練があったみたいなんだ。でもお兄ちゃんが優しくしてくれるもんだから、元彼のことを忘れたくて、お兄ちゃんと付き合うことにしたらしくて・・・。


でも付き合い始めて一年くらいして、彼女が偶然元彼と再会しちゃったんだ。それで元カップル同士で再熱しちゃったみたいで・・・。


彼女はお兄ちゃんを捨てて、その元彼のところに戻ったの。


お兄ちゃんは優しいから、彼女のことを責めたらいけない、彼女も悩んだはずだからって言うんだけど・・・、でもやっぱり、お兄ちゃんがかわいそうだよ・・・。


お兄ちゃんは表には現さないけど、本当はものすごい傷ついてる。だってあれ以来、誰とも付き合おうとしないから・・・。」


「そうだったの・・・。」


わたしは剛にあんなことを聞いてしまった自分が、腹立たしくなった。


剛お兄さんに辛いことを思い出させてしまうなんて・・・。


わたしは何てことを・・・。



「お兄ちゃん、なんか、美里といると楽しそうだよ。」


梓はふいに微笑んでそう言った。


「あんなふうに、自然に笑顔を見せるお兄ちゃん見たの、久し振りだったし。前は笑ってても、どこか本当に笑えてない感じがしてたから。」


「わたしでよければ、いつでも剛お兄さんのこと、笑わせたいな。」


わたしは素直な気持ちでそう言った。



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