☆消えてしまったわたしの赤ちゃん☆14歳の妊娠・・・ ~セックスを軽く考えないで~
初めて剛と交わしたキス――。


それは優しくて、あたたかくて、かっちゃんとは違う男の人の味がした。




剛は恥ずかしそうに微笑みながら、大きく手を振ると、自転車に乗って、たった今走ってきた道を逆方向に走っていった。


わたしは彼の後姿が薄暗がりの中へと消えていき、見えなくなるまで、その場で見送っていた。




部屋に戻ったわたしは、美幸のためにオルゴールを鳴らした。


オルゴールのきらきらと輝くメロディに合わせて、白い陶器の女の子がくるくると踊りだす。


そのとなりには、お供え物のお菓子を乗せた、かっちゃんからもらったあのお皿が置かれている。




終わりを告げたかっちゃんとの恋。


そして新たに始まった剛との愛。


かっちゃんとあんなふうに別れてしまったのは悲しかったけれど・・・。


でもこれからは剛とともに歩いていく。




美幸はわたしが剛と付き合うことを、認めてくれるかな・・・。


剛は美幸のために涙を流してくれた人だもの・・・。


きっとわたしたちのこと、認めてくれるよね・・・。




わたしはオルゴールの音に、耳をかたむけながら、そう思った。



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