☆消えてしまったわたしの赤ちゃん☆14歳の妊娠・・・ ~セックスを軽く考えないで~
「お母さんに大切な人ができても、お母さんはずっとあたしのお母さんで、お父さんはずっとあたしのお父さんだよ。」


美幸はそう言って、にこにことわたしに笑いかけた。




夢から目覚めてからも、わたしは夢の中で美幸が言ったことが気になっていた。


でも・・・、かっちゃんは美幸のことを大切に思ってくれていないのに、かっちゃんと仲直りするなんて・・・。


そんなこと、できない・・・。



あのとき、かっちゃんと利栄子がキスしていたのは、誤解だったということが分かったから、そのことで怒りの感情がこみあげることはもうない。


あれは、もうすんだことだ。


でもわたしの心の中から、かっちゃんへの苛立ちが消えたわけではない・・・。


かっちゃんは一度として、美幸のために涙を流したことがあるだろうか?


美幸のことを想って、お祈りしたことがあるだろうか?



わたしには、そうは思えない・・・。


美幸はどうして夢の中で、わたしにあんなことを言ったのだろうか・・・?



わたしの心の中に、ずっと前に、夢の中で美幸が言った別の言葉が蘇ってきた。


『今日、お父さんのところに行ったらね、お父さんが遊んでくれたよ。』



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