☆消えてしまったわたしの赤ちゃん☆14歳の妊娠・・・ ~セックスを軽く考えないで~
「きれい・・・。」


わたしはその音色に聞き入りながら呟いた。


この音は、まるで天国の音みたいだ・・・。


あのオルゴールの音みたいに――。



このチャイムを窓辺に飾った様子を、わたしは想像していた。


窓を開けて、やわらかな風が入ってくる。


風にそよいで、チャイムはきらきらとした音色を辺りに振りまくだろう。


そしてその音色は天国まで届いて、美幸を喜ばせるだろう。




「剛、どうもありがとう!わたしの部屋の窓辺に飾るね!」


わたしはにっこりして、剛に言った。


剛もにっこりしてうなずいた。




わたしは剛とソファーの上でくつろぎながら、たくさんおしゃべりをした。


梓がいないので、にぎやかさにはかけたけれど、二人きりでクリスマスイブを過ごすのは、何だか新鮮で、とても楽しかった。


しかし夜が更けるにつれ、わたしは少しずつ緊張し始めた。


ときどき、ちらりと時計の針を見てしまう。


とっくに時刻は、夜中の十二時をまわり、まもなく一時になろうとしている。


日付は24日から25日になり、わたしは17歳から18歳になった。


< 375 / 392 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop