☆消えてしまったわたしの赤ちゃん☆14歳の妊娠・・・ ~セックスを軽く考えないで~
それから五年半の年月が流れた。


わたしは医学部の学生として、最後の学年を迎え、毎日忙しい日々を過ごしている。



梓はよほどカナダが性に合うのか、大学を卒業してからも、ずっとカナダで暮らしている。


どうやらあちらで恋人ができたことも、日本に帰ってこない理由の一つらしい。


梓に言わせれば、梓は運命の人と出会うために、カナダに渡ったのだそうだ。



剛は総合病院で働いている。


剛とわたしは、いつか二人で病院を作ろうと話している。


わたしたちは婚約し、わたしの大学卒業後に結婚の約束をしている。


剛があのときプレゼントしてくれた指輪は、今もわたしの左手の薬指で輝いている。




かっちゃんにはあれ以来、一度も会っていないけれど、どこかの会社に就職したと、近所の人が話しているのを聞いた。


婚約者がいるらしいとも聞いた。


おそらくそれは、利栄子のことだろう。




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