CLORVER❦星幻想曲❦

だが自分の事をイケメンと思った事もなければ女子達にモテている事にも本人は気づいていない

言わゆる《鈍感》である

「蛍!バスが来たわよ~」

母親の《才崎アリア》に呼ばれた蛍は「うん」と駆け足でバス停へと向かった

日本人離れした自分の容姿のせいで日本の学校にいる時は誰が何を言う訳でもないがどうしても自分が浮いた存在のように感じてしまう

例えるならミュージカルで忽然と明かりが消えたと思ったらいきなり「見つけたぞ!やはり君だったんだな!?」と叫ばれ犯人の自分にだけに小さなスポットライトが当たるような感じだ

だが、とは言っても別に学校で友達がいない訳ではない

いや、むしろたくさん友達はいる


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