Lovers
昨日そんな風に抱き合ったハヤトと私。

もう……友達にも戻れないんだ。

友達とも思ってくれてなかったんだ……。


そんな風に思うと、辛くて、寂しくて。

あとからあとから涙が流れてきた。

静まった会議室でハヤトがキスをしてきた。


とても……

とても……

優しいキスを。


「ハヤト……?」

「好きだよ……ナナ」

「え……」


想ってもみない言葉に息が止まりそうになってハヤトを見上げた。


「ずっと好きだった……、ずっと……」

「嘘……」

「嘘じゃない。出会ったときから」

「嘘よ。だってずっと彼女がいたじゃない……」



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