Dear LoveYou...
Ⅱ
2人きり
そして今あたしはあたしのへやにいる。
目の前には、なぜかあたしのくまのぬいぐるみを抱いてる涼二。
「こいつ、さわり心地いいなあ♪」
「でしょ♪毎日抱いて寝てるんだあ」
「いいなあ♪じゃあ今日は俺を抱いて寝てよ♪」
「もーばかー」
って、あたしは何をやってるの!?
すっかり涼二のペースに流されてた。
「って、いうかなんであたしの部屋!?」
「だって、他にいくとこないじゃん。俺まだバイト代入ってないから金欠だし、おれんちこっから遠いし」
ね~といいながらあたしのくまちゃんで1人遊びをはじめる涼二。
なんか、似合ってるよ汗
「で、でも男と女だし!!」
あたしがあせると
涼二はまた悪戯っぽい笑みでこっちをみた。
「真優、さっきからそればっかり☆実は誘ってる?」
涼二が笑ってあたしの腕をつかんだ。
「やっ…」
フラッシュバック。
あいつに腕をおさえられる。むりやり唇を奪われて、乱暴に制服に手が…
「ゆ!!真優!!真優!!」
はっ!!
気づくと目の前には焦った顔の涼二。
「だいじょぶか?ごめん。冗談だったんだ。ほんとごめん。そんなこわがると思わなくて…顔真っ青だぞ?」
あたしは涼二から離れるとうつむいた。
最悪。涼二の前でこんな…絶対引かれた。
重いって、変人だって。
それで、いいのか!!
そうだよ、涼二があたしを嫌いになればそれで…
「真優、ごめん」
そんな優しい目をしないで。軽蔑してよ。
男なんてみんな同じだって思わせてよ。
「って…」
「え?」
「帰って!!」
あたしは勢いよく涼二を突き飛ばした。
「真優...」
涼二はすごく悲しそうな顔をした。
胸がしめつけられる。
やめて。やめて。
「本当に悪かった」
涼二は頭を下げると部屋をでていった。
ずるっ
あたしはその場に座り込んで涼二が抱いてたくまちゃんを抱く。
免疫がついてるなんて、うそ。体が…頭が、忘れてない!!
あたしは、一生…
人を愛せない!!