Dear LoveYou...
「真優、わざわざ来させちゃってごめん」
あたしは近所のファミレスにいる。
私服の涼二が頭を下げた。あなたは、ホントまっすぐだね。
あたしの部屋にいくって涼二は言ってくれたのに、
あの日の二の舞になりそうで、それに無惨な部屋を見せたくなくて
外で会いたいと言ったのはあたしなのに。
それなのに、あなたは本当に悪そうに深く頭を下げるんだね。弱くて、バカなあたしなんかに。
「外でリフレッシュしたかったの」
あたしは、そっと微笑んだ。ずるいのは分かってる。あたしが笑ったらあなたは意地でも笑わなければいけなくなるってわかってるのに。
けど、無理矢理でもあなたのエガオが見たかった。温かいエガオが。
そして
あなたを安心させてあげたかった。
あなたを罪悪感から救いたかった。
だって、あなたは何も悪くない。
あたしの思惑通り、あなたは必死に微笑んだね。
「そっか。...なんか頼む?」
涼二はメニューを広げた。
「メロンソーダ」
あたしはメニューも見ずに即答した。
あたしはここのメロンソーダが大好きだから。
涼二は驚いた顔をしたあとさっきより、自然な笑みを浮かべた。
あたしの大好きな悪戯っぽい笑み。
あたしは胸が温かくなった。