Together~キミと一緒に~
1投目
恋デヴュー
私、神崎真里亜(かんざき まりあ)は今日高校2年目にして、遅めの春が来ました。
お相手は、頭がよくて、運動神経も最高で、ルックスも抜群な藤崎一斗(ふじさき いちと)くん。
1年生の時からずっと好きだった一斗くんに、やっと自分の気持ちが伝わった。
それが嬉しくて嬉しくて、たまらない私。
そんな私の隣から聞こえてきた声は、もちろん彼の声。
「真里亜っ」
「えっ?」
「えっ?って、俺の話聞いてた?」
「あ、ごめん。聞いてなかった。」
「ったく。で、よかったら今度デートでもどうかって話したわけ。わかった?」
「うん。今度はちゃんと聞い、た!?」
で、デート!?
今日、付き合い始めたばっかりなのに?
もう、デートの話!?
・・・早すぎない?
「どうかしたか?」
「えっ、あ、何でもないよ?デート、行こうねっ」
って私、オッケー出しちゃったよ?!
こんな感じで始めちゃっていいのかな・・・。
少し不安になりながらも、その後もどんどん話が進んでいき、結局今度の土曜日にショッピングデートに行くことになった。
「じゃぁ、また明日な。」
「うん、また明日。」
家の近くまで送ってくれた、優しい彼氏くんです。
だからお母さんに自慢、なんてことはできなくて。
理由は、ただ今絶賛喧嘩中だから。
と言っても、毎日のように喧嘩はしてるんだけど。
「ただいまー。」
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