Together~キミと一緒に~

バカ、ではないと思うよ。


裕樹も優しい人なんだってことを私は知ってるから。

「ありがとう。」

「どういたまして~」


言葉おかしいよ、なんて言ったら怒るかな。

裕樹って面白いよね。


いまだに性格がうまくつかめないけど。

でも、これが裕樹なんだろうな。


「じゃぁ、帰るか。」

「うん。」


この日も裕樹に家まで送ってもらった。


そして、裕樹が帰ってから私はすぐに着替えてもしかしたら来ないかもしれないけど玄関を出て待つことにした。


ちゃんとお母さんたちに話したら「全然構わないよ」ってすごく嬉しそうだった。

この家族でよかったよ。



最初は嫌いで嫌いで仕方なかったのに、今はこの家族が大好きだよ。

仁にも、わかってもらいたいな。


その時、私のケータイが震えた。

「そういえばマナーモードのままだった。」


新着メールが一通きた。


相手は、仁。


“飯作る方がめんどいから行かせてもらう。”


なにこれ。


やっぱり仁は優しいね。

照れ屋さんなのかな。


意外性大だね。




私は仁に返信をして待つことにした。

いつごろ来るかなんてわからないけど、待つことにしたの。


この先もずっと。


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